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【163】汽車の窓からハンケチふれば~♬ [保育園送迎記]

 NHKの朝ドラというのをはじめてちゃんと見続けている。というのも主人公が古関裕而をモデルにしていると聞いたからだ。この作曲家は、前回の東京オリンピック(1964年)のときの入場行進曲「オリンピックマーチ」の作曲家だと知ってからずっと、50年以上興味を持ち続けてきた。とにかくあのマーチはよかった。最初聞いたとき、欧米の有名な作曲家に依頼したか、過去の作品かと思ったのだが、よく聴けばやはり日本人の手になるものだと感じられる。欧米人にない情緒がある。だから、来年オリンピックをやるのならこのマーチをまた使わないかなと思っているくらいである。今風なアレンジをしてもいい。

 TVドラマがどれくらい事実をなぞったものかはわからないが、古賀政男や西城八十、今日は菊田一夫も出てきた。役名は違うが、これが誰かはすぐにわかる。古関裕而といえば学生時代は「紺碧の空」をさんざん歌わされた。神宮球場の早慶戦でも普段の飲み会でも、最後は校歌なのだが、その前に必ずこの歌を歌う。ドラマでもこの曲を作るいきさつが描かれていたが、作曲家のキャリアのうちの最初のほうだったんだな。若い! ドラマでも描かれているが、作曲するときは五線紙と鉛筆だけしか使わない。みんな頭の中で作る。

 今の日本で歌謡曲というジャンルはちゃんと生きているのだろうか。NHKは紅白歌合戦をはじめ、しっかりと放送しているが、もうほとんど興味がなくなっている。紅白ももうまったく見る気が起こらない。カラオケ大好きの歌上手のおじさんおばさんたちが好んで歌う今風の演歌もまったく知らないものばかり。つい先日亡くなった筒美京平の「木綿のハンカチーフ」とか「ブルーライトヨコハマ」とかはとても好きだけど。

 勤め人時代、よく行く飲み屋さんのマスターが歌を歌うのが好きで、営業時間が終わってよくカラオケをやった。といってもカラオケ用の機器はないので、誰かが歌いだすとそれに合わせてみんなで唱和する。夜中におじさんたちがナツメロを大声で歌うのである。いろんな歌を歌ったが、一番興に乗って大声を張り上げるのが「なぐさめ、はげまし、長崎の、ああ長崎の鐘は鳴る」というやつである。また、職場のサークルで月一回行っていたハイキングにもこのマスターは参加していたが、山道を歩きながらもよく歌を歌った。歌を歌うと疲れを忘れるのである。いま、60、70代くらいのおじさんたちは、昭和の歌謡曲を実によく覚えている。

 あのサトーハチロー作詞、古関裕而作曲の「長崎の鐘」はとってもいい歌だ。先週末はその「長崎の鐘」の制作過程が描かれていた。長崎からの帰途、列車の中で作曲するのは実際にあった話かどうかは知らないが、頭に沸くメロディを必死で書き留める様子はわかった。汽車の窓からハンケチふれば、牧場の乙女が花束投げる~♬ という牧歌的な「高原列車は行く」という歌もとてもいい。ああいうおじさんたちが高歌放吟できる歌は今は生まれないのかな?(↓公園のネコ)

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