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【176】走り回る犬、ネコ、キジたち [保育園送迎記]

 先日はホトトギスの初鳴きの話をしたが、ほぼ毎朝、夜明けとともにほかの鳥たちの鳴き声にまじって聴こえるようになった。これまでそれとは気づかなかったが、キジの鳴き声も聴こえる。これは朝と限らず、ケーンケーンとよく響く声で鳴いている。よく聴いているとやはりニワトリの鳴き声と似ているような気がする。近くに広がる原っぱを走り回っているのを見かけることもある。

 近くにねぐらを持っている野良ネコたちの話もしたが、10匹ぐらいはいるようである。「ネコにエサはやらないでください」とあちこちにビラが貼ってあるが、毎朝ラジオ体操にくるおばさんが家から持ってきたエサを与えている。かとおもえば、エサをやりながら団地中を歩いているおばさんもいる。そのうちこの団地はネコ団地として有名になるかもしれない。先日も2匹の生まれたばかりの子ネコを見た。そのうち血走った眼をしてうろつきまわる野良猫だらけになるのではないかと心配している。(下は、ゴミ置き場を囲っているネットの上で昼寝をするネコ。)

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 イヌ、ネコを好きな人は多いが、こんなにかわいい生き物を嫌い(苦手)な人がいるとは考えないものらしい。これもラジオ体操の時間に公園にときどき現れる夫婦がいて、でっかいゴールデンリトリバー2頭を散歩させている。水飲み場では蛇口を開けっ放しにして、犬たちにその蛇口から直接水を飲ませている。犬たちは実にうまそうに水を飲んでいる。昼間、遊んでいる子供たちも同じようにして水を飲むところである。

 この話はやめましょう。一昨日、市役所の保健センターというところに行ってコロナワクチンを接種してきた。予約した時間よりだいぶ早かったが、すぐにやってくれて注射後の待機時間を含めても30分くらいだった。2回目の予約も済ませた。現場の力で日本は動いているのだな。注射自体が痛くないのは注射針が細いのかな。ただ、翌日には微熱が7度くらい出たが、これも1日で平熱に戻った。



 
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【175】ホトトギスが鳴いた [保育園送迎記]

 この年になって正岡子規『墨汁一滴』『病床六尺』『仰臥漫録』の三部作を読んだ。教科書などで部分的に鑑賞することはあっても全部を読み通すことはなかったが、自分の罹っている病気にも共通するものがあるのではないかとそういう気になったのである。むろん、病気の深刻度も治療の技術も全然違うが、読んでみるとわかることが多かった。

 NHKTVの「坂の上の雲」でも子規の闘病生活が描かれていた。子規(香川照之)が亡くなり、妹律(菅野美穂)が号泣する場面はとても感動的だった。でも実際は子規は律の気の利かなさを怒り、殺したくなるほどだとさえ書いている。また、病状の凄まじいまでの苦しさに死にたいと何度も書き、枕辺にある千枚通しや小刀のスケッチもしている。

 日経新聞でいま伊集院静が「ミチクサ先生」という夏目漱石を主人公にした小説を連載している。子規はじめ高浜虚子、寺田寅彦といったおなじみの人物が出てくる。何度これまで書かれてきたかわからないほど、この設定はおなじみだが、この小説は夏目漱石という国民的とまで言われる大作家がどうやって生まれたかを題材にしている。家族や友人、門弟たちをからませながら、著者の想像力よろしく書かれてあるので実際がどうであったかは別にして面白く読める。帝大を辞めて朝日新聞に入社したいきさつなども当時の新聞社間の競争などを交えておもしろく書いてある。

 しかし、今さらながら驚くのは漱石が作家として活躍したのは十数年に過ぎないということである。『我が輩は猫である』から晩年の『明暗』が書かれるまではたったの11年、38歳から49歳である。その間に日本の近代文学の基礎を築いた諸著作を書いたのである。しかも胃潰瘍から糖尿病、神経衰弱、痔疾と度重なる病気に苦しみながら。漱石と子規は同じ年である。お互いを尊敬し、刺激し合いながらあれだけの仕事をした。

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 先日早朝、ラジオ体操に通っている公園の木立からホトトギスの鳴き声が聞こえてきた。山の中で聞くことはあってもこんな里で聞くのははじめてである。よく響く。あたりを圧するような鳴き声である。ホトトギスは托卵をする他の鳥の繁殖時期を見計らって遅めに渡ってくるらしい。ほんとかね。そんなことがあったので子規の話につながるのである。

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