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【159】病は気から、気は病から [保育園送迎記]

  暑さが止まない。コロナといい、猛暑といい、高齢者には大変厳しい夏です。高齢者とは言えないかもしれませんが、安倍総理も病には勝てず退場することになりました。潰瘍性大腸炎は自己免疫疾患のひとつです。本来、我が身を守るべき免疫が、我が身を攻撃するという病気ですから、自然の摂理に反するわけですが、抗生物質の多用など、人間がそういう結果を招く原因を作っているのでしょう。こと病気に関する限り、安倍総理に最大限の同情とお見舞いを申し上げます。

 病気はなってみないとそのつらさがわからないんですよね。医者は科学者でもありますので、TVなどの解説で病気の原因や治療法などを極めて客観的に解説してくれます。
「最近はいいクスリもできているので、以前ほどこわい病気ではなくなりました」
「いざとなれば全摘すればもっと日常生活もラクに送れます」
 などと明快に解説します。しかし、副作用だったり合併症だったり、いろんな不都合も起きます。そういうことは当事者でないとなかなかわからなものです。大病院の専門医などは医学的、薬理学的知識や経験に基づいて治療を進めますが、一人ひとりの患者の感情に密接によりそうようなことはなかなかできません。だからこれまでの自分の知識や経験を参照できないような症状は治すことができにくくなるような気がします。すると、患者はだれとも共有できない辛さや孤立感を抱えて生きていくことになります。

 いや、これは私の勝手な思い込みです。よく言うように病気は自分で治すもので医者や看護士はその手伝いをするものなんです。だから、病人は心強くなければなりません。でもねえ〜……。

 昨年末からしばらく前回の手術の際の合併症の感染症がぶり返し、2週間以上の入院加療も効果なく退院し、以後は訪問医療を受けていますが、訪問医療だとレントゲン検査など医療機器を用いた検査などは当然できません。再発や転移といった変化は自覚症状が出るようではもう遅いので、半年ぶりに主治医のいる病院を受診することにしました。訪問医もこれまでの経過や血液検査のデータなどを転送していただきました。

「さあ、見てみましょうか」と主治医がモニターを操作して、レントゲンの撮影画像を一緒に見ようと言います。私が診察室に入ってくる前に見ているものだと思ったんですが、これはちょっとこわかったですね。
「おっ! このへんの白い影が消えてる。黒くなってる」
「それはいいことなんですか?」
「いいことです。血流が戻って空気が入ってる。病院にこないほうがいい結果になっているみたいですね」

 前回の手術後、合併症を起こして荒蕪肺となっていた左肺の上部が確かに黒く写っています。左肺を全摘しましょうという外科医に対して私がなんとか一部でも残してくれといったその部分です。でも、結局は合併症のために荒蕪肺となったので、全摘よりも悪い結果になっていたのです。その部分が復活してきているのではないかというのです。

 もちろんこれだけでは先行きはわかりません。少しでも体力や体重の回復につながればうれしことですが。今回受診するまでは、回復はなかなか思うようにいかず、悲観的になるばかりでした。半年の間に再発しているかもしれず、今回の受診は私なりに思い立ってのことでしたが、少しは明るい兆しめいたものが出てきたのです。もちろん、先行きはわからんけどね。病は気からといいますが、気は病の行方によっても左右されます。

(最近は保育園送迎とは関係ない話ばかりですが、あらたなカテゴリーを立てるほどのテーマや題材があるわけではありません。そのうちまた孫たちの話題も盛り込みたいと思っています。しばらくは高齢者の愚痴っぽい話におつきあいください。)

 

 


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